企画事務所ディーシー・ラボ TOP
IDLE TALK
私的ココロ







ディーシー・ラボの代表、奥本が、モノやコトそしてドーラクについて、その時々の興味を気ままに綴ったアイドルトーク(無駄話)。仕事も遊びも楽しむ方々との小休憩ページです。
また時折登場する趣味のコラム「道楽迷路」は、その道の趣味、興味のない方にはさっぱり意味不明、本当に時間の無駄となります。


過去の私的ココロ

お暇な方、もの好きな方ヘ贈る、愛と追憶のバックナンバー。





Vol.015
渓魚に学ぶこと

文・写真=奥本健二







春夏と通った渓流は、そろそろ冬の様相だろうか。
禁漁期を迎えた渓流は、人の訪れない本来の姿に戻っている。
私はこの時期になると、渓魚と遊んだ釣行を回想シーンのように思い出す。

私はフライフィッシングという釣りが趣味なので、
川の上流の、きれいな渓流によく行く。
ただ釣りたいだけでなく、自分はどうすればいい?なんて考えがふと浮かんだり、思考が行き詰まったりしたときも、私は渓流に向かう。
そんなときはいつも一人。
自分と向かい合う、いい時間なんだ。

普段の私は、釣りに対する姿勢なんて俗っぽすぎて、口にもできないくらいだが、こんな私でも釣りに人生を垣間見ることがある。

魚たちにもいろんなタイプがいる。
たとえばフックを外さんと、一発勝負のジャンプをするもの。
できずにズルズルと寄せられるもの。
したくても勇気のないもの。(魚に聞いたことないが)
人間もチャンスをものにするため(生きるため)ジャンプする勇気が必要だ。





渓流釣りの解禁当初は、釣り師がたくさん入り、魚もたくさん釣られてしまう。
でもそんな中で、必ず生き残る魚もいる。
じゃあ、なぜ残っているのか。
釣られない魚は、他の魚とちょっとだけ、行動パターンが違うってこと。

みんなと同じ“よくあるパターン”じゃない。
だから、生き残ることができる。
そんなことを、釣れない釣りをしながらもボンヤリ考えてる私は、自然に学ぶビジネスマンなのだ。
で、思うんですな。
企業のブランドも、個人のパーソナルブランドも、よくあるパターンなら、生き残ることは難しいんだって。
そう、もしかすると、自分だけのものを見つける事より、それは難しい事かも知れないと。

あなたの答えは、あなただけのもの。
どこの自己啓発本にも、誰かが成功した情報商材にもセミナーにも、ヒントはあっても、あなたの答えはないのである。







フライフィッシングでは、魚の活動状態を読むため、流下する水棲昆虫や付近の虫、水温や気温、天気に気圧などをチェックする。
一匹魚が釣れれば、その胃の内容物を吸いだし、今なにを好んで食べているかを推測する。
そして流れを読み、キャストすべき一本のフライ(疑似餌)を決定するのだ。

しかし…それでも釣れるとは限らない。(釣れないことが多い)
一生懸命考えても、マーケティングリサーチでやるべきことをすべてやり尽くしても、良い結果が得られるとは限らないのだ。
しかし、あきらめてはいけない。
何度も何度も、キャストし続けること。
そう、継続はチカラなりだ。

釣りには“じあい”という言葉がある。
これは、魚たちの活性があがり“食いが立つ”時があるということ。
海の魚でも川の魚でも、その現象は起こる。
その時がやってこなければ、同じ場所でも同じ餌でも、見向きもしないってことなのだ。
だからどんな素晴らしい餌であっても、“じあい”がこなければ、求める結果は得られない。
そんなときはバタバタせず、あっさり休憩するか、訪れるハッピータイムのための準備をしていたほうがいい。

それは、いくら素晴らしい商品でもビジネスモデルでも、それを求めるニーズが発生しないと市場にならないのと似ている。
先に進みすぎてもダメ、当然出遅れてもダメ。
ただ、いつか来る“じあい”を信じてその時を待ち、ムーブメントの発生するかすかな気配に反応するのだ。
何かを創造する役割の人間は、そんな用意周到な、半歩先の準備をしたいものである。






2005年12月11日 22時52分

お問合せはこちら ページの先頭へ