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私的ココロ







ディーシー・ラボの代表、奥本が、モノやコトそしてドーラクについて、その時々の興味を気ままに綴ったアイドルトーク(無駄話)。仕事も遊びも楽しむ方々との小休憩ページです。
また時折登場する趣味のコラム「道楽迷路」は、その道の趣味、興味のない方にはさっぱり意味不明、本当に時間の無駄となります。


過去の私的ココロ

お暇な方、もの好きな方ヘ贈る、愛と追憶のバックナンバー。





Vol.006
おいしいゴミ

文・写真=奥本健二





このカットは冗談。しかしこうしてみると、すごく侘びしい感じ。


娘がコンビニでバイトを始めた。

変装して、客の振りして観察した。
う〜ん、さすが私の娘、家の中と違って外面がいい。

お店の「廃棄」のおにぎりやパンをもらって帰るのはいいけれど、
息子まで「ねえちゃん、今日のはいきは?」というほど我が家で
通用することに、親として情けないような、腹立たしいような。



しかしね…、
セブンの「おにぎり革命」はめっちゃうま!ですぜぃ!


注:廃棄とは「販売期限」とされた衛生管理上の基準により、
  消費期限前に棚から除外するものであり、決して腐った
  ものではありません。

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このコンビニの廃棄“おいしいゴミ”にもったいないと思うのは、ごく自然な感情だ。
ウチの娘でさえ、作業しながら心が痛むと言っている。

包装も切らず傷みもない弁当を捨てるんだから、そりゃ尋常な行為じゃあない。

きっと、バチがあたる…。

というより、地球のどこかから罵声が聞こえてきそうだ…。
こんな廃棄の仕方、他の国で考えられるだろうか。

調理済み食品の廃棄の額を聞いたところ、業界2位のローソンが
「売価で年間約400億円」と回答したそうだ。

なんで、スーパーのように期限前に値引きをしないんだ?
そんな疑問が自然にうかぶ。
理由として考えられるのは、値段で勝負しないというコンビニの基本方針が、ゆらいでしまうということなんだろう。

現在全国でコンビニと言われる店舗は約4万軒。全店売上高も7兆円に迫るところまできている。
日本中のコンビニで、主力商品である調理済み食品の、廃棄がなくなることはない。
コンビニは24時間弁当が置いてあることで、安心感を与えている。

「売り切れは、お客の信頼を裏切り、店にとってはマイナス」
「商品がないということは、店の存在価値がない」

オーナーたちは、その信頼を裏切らないためには、多めに注文しなければならない。
そして時間がくれば、棚から下ろし、廃棄のかごへ投げ入れる。



いまや人々の生活パターンは千差万別だ。
そしてピークの時間帯以外でも、いつでもどこでも、客は「コンビニだから」と期待する。
コンビニへの信頼感は、廃棄によって支えられている。
それも、とんでもない量の廃棄処理…。

絶対バチが当たる…。(だから、誰に?)

飲食業界全体だって、鮮度と衛生の面から、食材の廃棄処分はある。
そしてその業務の中で、いかにロスをなくすかを考えている。
しかしコンビニのそれは、応用や例外をつくらないシステムなんだ。
ただ、日本の食糧自給率を考えると、この「無駄を生み出すシステム」がいつまでも通用するとは思えない。

「マーケットに評価されているシステムだ」という人もいるだろうけど、淘汰の時代に入った、コンビニ産業の体力の方に問題アリだ。

一部では「商品の味のPR」と、弁当など消費期限が迫った商品を使って、試食サービスを始めた店もある。
何もしなければ、弁当は捨てるだけ。
それならば販売促進につなげよう、という考え方だ。
こういう試みもしないよりマシ。どんどん拡げてほしい活動だ。

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消費者の一人としても、できることはある。
たとえば、こんなこと。

棚に同じ弁当が並んでたら、消費期限をチラッとチェックして、
新しい商品を取る…なんてこと、したことないだろうか。
同じ価格なら少しでも新鮮な方がいいと思うからだ。
しかし、管理された消費期限内の商品で、違いなんてありゃしない。
客が新しいものを奥から選ぶと、やがて古い商品は残ってごみになる。
セコイことをせずに、手前の古い方から取ってあげよう。

また、売り切れで商品がなくなると、消費者のニーズに応えられない。
というのがコンビニ側の論理だ。
だったら我々消費者も、お気に入りの商品が売り切れていても、文句を言わず、あきらめたっていいじゃない。
売り切れは、その店の廃棄が少なくなることなんだから。

私は、廃棄のおにぎりをほおばりながら考える。(偉そうに言えるか!)
息子がオヤジになる頃には、消えているシステムであってほしいと。



2005年07月02日 12時58分

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